AIガバナンス協会は、2024年7月29日、「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直しに係る検討の中間整理」に関するパブリックコメント募集において、意見を提出しました。
【提出意見】
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【提出意見の概要】
AIガバナンス協会(AIGA)は、AIによる個人情報の活用が社会で普及する中、個人の利益保護および個人情報の利活用とのバランスを目的とする個人情報保護法をめぐる議論の重要性を認識しており、今回「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直しに係る検討の中間整理」(以下、「中間整理」)が取りまとめられたことを歓迎します。
AIGAでは、特にAIの開発・運用およびその際のリスク管理の実務的な状況を踏まえ、それと関わる中間整理の論点について意見提出を行います。特に私たちが重要と考える視点は以下の2点です。
まず、先ほども触れた保護と利活用とのバランスの徹底です。特に先進的な領域であるAIの社会実装においては、法的な不透明性がAI活用の意思決定を阻害する論点や、過度に厳しい広範な規制がリスクの低いAIの活用をも難しくする論点が存在します。こうした論点については、AIの健全な活用を促進できる形で、ガイダンスの発出や適切な規定の見直しが検討される必要があります。
次に、マルチステークホルダーでの政策立案です。中間整理においても、個人情報保護法の見直しに向けて今後検討が予定されている論点が多数示されており、上記のようなガイダンス・規定の検討もこれに含まれます。これらの論点については社会・技術情勢の変化の激しさに鑑み、実際に発生している事象や各企業の実務、技術的な条件等をよく踏まえた議論がなされるべきであり、個人情報保護やそのための枠組みの担い手となる事業者・関係団体等幅広いステークホルダーが十分に議論に参加できる場を作ることが重要と考えます。
AIGAとしては以上のような視点から、健全なAI活用を推進するために、意見を提出させていただきます。
【関連ページ】
e-Gov 「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直しに係る検討の中間整理」に関する意見募集について
2024年4月25日 AIガバナンス協会【政策提言WG】個人情報保護法に関する勉強会を開催しました
政策提言WGメンバー
佐藤 竜介 東京海上ホールディングス株式会社(WGヘッド)
財津 健次 楽天グループ株式会社
佐久間 弘明 Robust Intelligence, Inc.
藤井 達人 株式会社みずほフィナンシャルグループ
AIガバナンス協会事務局
佐久間 弘明 Robust Intelligence, Inc.(事務局長)
堀田 みと Robust Intelligence, Inc.